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LCCのデメリット

2011年6月11日 No Comment

ヨーロッパのLCC、イージージェット

LCCの格安運賃は、決して魔法で出てきたものではありません。

「LCCの概要」、あるいは、「LCCのビジネスモデル」でも解説したように、LCCは従来のフルサービスの大手航空会社(レガシーキャリア)とは、同じ航空運輸業でも違ったサービス形態を取り、その格安の航空を捻出しています。

その格安運賃の源泉は、当然のことながら、従来のレガシーキャリアで、言わば当たり前のように行われていた、「安全」に関すること以外の旅客サービスをそぎ落とす事で実現されているものです。

これらの「旅客サービス」のカットによる、レガシーキャリアと比較してのデメリットを理解した上で、LCCを利用してもらいたいものです。

※ここで述べているメリット・デメリットは、LCCの一般論です。実際には、LCCと一括りにしても、実際にはその「LCC」としてもローコストへの徹底具合に、各社違いがあります

LCCのデメリット

LCCには、下記のデメリットがあります。

機内食、飲み物が有料

LCCのデメリットというか、特徴として知られているのが、この機内食、飲み物が有料という点です。チケット購入時に、オプションとして追加購入、あるいは機内で購入となります。食べ物、飲み物の持ち込みは、航空会社によって、持ち込みの可否が違います。持ち込みが可能の場合、テロ警戒のための安全上の理由により、全ての航空会社で機内への液体、ジェル類の持ち込みが禁止されており、手荷物検査時にチェックされ、もしそれらが発覚した場合は、没収となりますので注意してください。食べ物はゼリー、パテ等の「ジェル状」のものは避けないと駄目です。飲み物は手荷物検査場を過ぎた後の、空港内の売店で購入したものしか、機内に持ち込めません。
ジェットスター航空(オーストラリア線の場合)・・・
機内食は、予約の際に追加料金でオプションとして付ける、または機内で購入となりますが、事前予約分以上の機内食はあまり積んでいないようなので、希望してもなくなる可能性があります。その為、機内食を希望する場合は、やはり事前に予約購入しておいた方が良いでしょう。「機内食」ではありませんが、別の「軽食」(カップ麺、サンドイッチ等)は購入可能です。機内に自分で用意、あるいは購入した食べ物、あるいはアルコール類以外の飲み物を持ち込む事も可能です。アルコール類は、持ち込みのものを機内で飲むことはできません。

毛布・枕、機内エンターテイメントが有料

機内食・飲み物と同様、従来の航空会社では含まれていたこれらのサービスも有料となります。毛布・枕類は、チケット購入時にオプション追加するか、あるいは機内で購入することも可能。機内エンターテイメント(映画、音楽など)も同様です。

預け荷物が有料

LCCの場合、一般的にチェックインの時に預けるスーツケース等の「預け荷物」(CHECKED BAGGAGE)は有料になります。料金種別・運賃によっては、含まれている場合もありますが、一番安い料金の場合は、普通含まれていなく、機内持込荷物の範囲内でとどめて、機内持ち込みのみとするか、または、別途有料追加料金で、預け荷物オプションを購入する必要があります。
これを購入せず、当日預け荷物を預けようとすると、カウンターで代金を支払えば預けることは可能ですが、事前購入の預け荷物代金の数倍もの結構な金額をとられますので注意。預け荷物がある場合、あるいは予想される場合は、予め購入しておきましょう。

荷物の重さなの制限が厳格

比較的、レガシーキャリアの場合は、多少の重さのオーバーは見逃してくれますが、LCCの場合は、一般的に厳格に適用されます。預け荷物で重量オーバーの場合、預かってくれないのではなく、1キロ単位で追加料金を徴収されます。機内持ち込み荷物の場合、預け荷物にさせられ、万が一、預け荷物を購入していない場合は、預け荷物追加として処理、例えば日本・オーストラリア間の場合、15000円以上追加でとられます。

座席のシート感覚が狭い

一般の航空会社と比較して、同じ航空機材であっても、LCCの方が席が多くなっています。これは、席と席の間の感覚を少しづつ狭くして列を増やし、結果座席数を多く(=高効率)しています。

座席指定が有料、あるいはできない

通常の航空会社では、旅行会社で購入する格安航空券を除き、当たり前の予約・チケット購入時の事前座席指定ですが、LCCの場合、別途追加料金で有料となる所が多いです。または、その事前座席指定が、追加料金云々の話でなく、「できない」LCCもあります。それらのLCCでもさすがに「チェックイン時に座席指定」されますが、比較的近距離を飛ぶLCCでは、チェックインの時でも座席指定されず、普通の電車、バスのように、「完全自由席」という会社もあります。

燃費優先、燃料を余分につまないので、上空待機できない

飛行機に燃料を多く積めば積むほど、飛行機の重量が重くなり、当然燃費が悪くなり、燃料費がかさみます。その為、LCCは、勿論安全性に問題がない範囲でですが、出来る限り、余分な燃料を積まず、軽い飛行機で運行したいと考えます。
飛行機の運行でよく、着陸空港の天候が悪く現時点では着陸できないが、天候の回復が予想される場合は、上空で待機、天候が回復次第、その目的空港に着陸をするという事があります。ところが、LCCの場合、余裕のある燃料の積み方をしていないので、早々にあきらめ、代替の空港に着陸、あるいは出発した空港へ引き返す、あるいは始めから出発せず、早々にフライトキャンセルしてしまいます。

飛行機の遅延が多く発生する

LCCは安い料金で運行できるように、ありとあらゆるコスト削減策をとっています。そのうちの1つである、保有機材の効率よい運行、も重大なコスト削減策です。これはつまり、出来る限り、機材を休ませず、空港に到着したら出来る限り乗客を降ろし、出きるだけ早く次の乗客を乗せ、出きるだけ早く飛び立つ、ということになります。つまりこれは、例えば機材の故障が発生が発生した場合、その機材を使用する予定だった、次の便、そして次の便と、連鎖的に遅延、あるいは欠航が発生するということです。LCCは、機材、乗員の有効利用の為に、待機機材、乗員等もいませんので、しばらくこの負の連鎖は続いて行くことになります。

フライトキャンセル発生時は自己解決、そして自己負担

例えば国際線で1日1便において、フライトが機材故障で欠航になった場合、レガシーキャリアだと同日の他社便へ振替、あるいは今晩の宿泊ホテル代、夕食、朝食代を航空会社が負担をして、翌日の自社・他社便へ振替を行ってくれます。天候によるキャンセル、本来であれば、航空会社は免責で特にそのような手配をする義務のない場合でも、航空会社が自費負担になるがホテルを探してくれたり、色々親身に対応してくれる場合が多です。
ところが、それが例え機材故障によるキャンセル、つまり航空会社の明白な責任であっても、LCCは翌日以降の「空いている便」への振替を行う事しかしません。ホテル勿論、自分で探し、代金も自己負担となる。何故航空会社の責によるフライトキャンセルなのに自己負担?と納得いかないのもわかるが、ここで出てくるのが「国際運送約款」。
ほぼ全ての航空会社で共通しているが、LCCも、レガシーキャリアも全ての航空会社は、「A地点からB地点への運送を受託したが、日時、経路を保障するものではない」となっています。航空券を購入したという事は、この条項に了承して購入したという事になる。レガシーキャリアは、自社のイメージ等を考えて、あえて義務でないことまで行っているが、LCCにはそれらを望むのは無理があることを理解しておきましょう。

フライトをキャンセルする

LCCはレガシーキャリアのように、前述したように、天候以外の事由によるフライトキャンセルに伴う、他社便への振替、宿泊の手配等を、原則行いません。つまり、例えば10人しか乗客がいない場合、このフライトを欠航とし、飛ばさないほうが、明らかにLCCから見れば得になります。乗客によっては迷惑千万な話、今までの航空会社では信じられない話ですが、LCCは実際にこれをやります。例えば、ジェットスター航空の場合、本来、ゴールドコースト・成田空港、ゴールドコースト・関西空港、ケアンズ・成田空港をデイリーで、ケアンズ・関西空港を週4便でスケジュールがくまれていますが、予約状況をみて、ゴールドコースト・成田便をキャンセル、この便に予約していた乗客をゴールドコースト発ケアンズ乗り換え、ケアンズ・成田空港へ振替を行います。ゴールドコースト・関西空港便の場合は、同じくケアンズ乗り換え、ケアンズ・成田便をケアンズ・成田空港・関西空港、というように変えたりします。同じ日で本来の目的地まで行ければまだ良いですが、関西空港→ゴールドコーストがキャンセル、生憎、関西空港→ケアンズ便がない日だったので、2日後の関西空港→ゴールドコーストに振替、なんていう、恐ろしいことが、たまに起きます。その為、仕事等で絶対にこの日は動かせない、という人には、あまりLCCの利用は向かないと言えます。

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